iDEALでマネージング・ディレクターを努めます竹内でございます。

2020年は、世界が一様に目に見えざる敵との戦いを強いられる年となりました。

これまで「当たり前」だと信じてきた働き方、社会の見方、
そして強いては人間の生き方さえも変えてしまいました。

経済的なインパクトも大きく、会社組織として個人としても将来への不安が募るばかり。

しかしそれと同時に、人類は如何に強いのかということを目の当たりにした年でもありました。感染症の現場で闘う医療従事者の皆さん、生活の基盤を支える物流、流通の従事者の方々。何よりも人々の逆境に対峙した際の「智恵」に圧倒され続けています。

毎日配信している音声ポッドキャストは、未来変化のヒントをご提供できればとの主旨で6年以上に渡り続けております。これだけ長きに渡り続けていますと、肌感覚で世の中の風向きが変わるのがわかるようになります。 コロナで世界が自粛ムード一色の中でポッドキャストのテーマには「人間の英知」がビジネスを変えつつあることを窺い知ることができます。

  • 象とズームで通話してみませんか  How about a Zoom call with an elephant? 象の餌が激減している事に危機感を覚えた福祉団体はZoomを使ってチャリティを企画。 (Oct. 15, 2020)
  • 従業員、ファッションブランドのモデルになる Employees turn models for fashion brands: モデルへのコストを削減する苦肉の策。身近にタレントがいることに気がつく。モデルという職種の在り方についても考える機会になる。 (Sept. 14, 2020)
  • 新しいアマゾンフレッシュストア、「ダッシュカート」を実装 The new Amazon Fresh store has ‘Dash Carts’ : ショッピングの最後に、顧客はカートを特別なレーンに通し、レジ係を介さずにクレジットカードにデジタルで適切な金額の請求を受け取る。感染症が加速させた購買方法とも言える。(Sept. 4, 2020)
  • 仮想世界でのビジネス会議はいかが How about a business meeting in the virtual world? (Aug. 17, 2020)
  • 実家に帰るミレニアル世代の傾向 Trend: Millennials move in with parents: COVID-19はデモグラフィックにも確実に影響を与えている。(July 30, 2020)

どのような逆境であろうと、人は順応しやがて乗り越えていく

新しい働き方、生活習慣に戸惑いながらもやがて人類は、それらを乗り越えやがて思い出話しにしていくに違いありません。

職業柄、様々な分野の法人の皆様とお仕事をさせて頂いております。報道では「自粛」が叫ばれている中でも、対面がダメならオンラインで「今この時だからこそ我が社を前に進めよう」という気概をもたれた企業戦士の方とお仕事をさせていただきました。

例えば、ある大手通信会社では、社員のほとんどが自宅からの仕事をする中で、社内はもとより顧客とのコミュニケーション技術を高めたいとのご相談を7月に受けました。 それから数回の打ち合わせの後に、9月に2つのグループに分けてZoomによるワークショップを開催しました。 

参加者は自宅から、一方で講師はアメリカ西海岸から参加。コロナ以前では考えられないようなフォーメーションでのワークショップは見事に成功。参加された皆さんはその日から、コミュニケーションについて模索し、ご自身のスタイルを自由に変えながら社内外のコミュニケーション、コラボレーションに活かされています。

私の周りを見渡してみると、ごく身近なところで「負けない挑戦」をする人たちが多く存在することに感謝しています。

この方々が背中を押して下さったおかげで、iDEALは8月にこれまで使用してきた社のロゴデザインを一変し、企業ページも大きく変えることになりました。

苦しい時に思い出すのが、本田技研工業のかつてのCMです。

負けるもんか! 
がんばっていれば、いつか報われる。
持ち続ければ、夢はかなう。
そんなのは幻想だ。
たいてい、努力は報われない。
たいてい、正義は勝てやしない。
たいてい、夢はかなわない。
そんなこと、現実の世界ではよくあることだ。

けれど、それがどうした?
スタートはそこからだ。 技術開発は失敗が99%。
新しいことをやれば、必ずしくじる。

腹が立つ。
だから、寝る時間、食う時間を惜しんで、何度でもやる。
さあ、きのうまでの自分を超えろ。きのうまでのHondaを超えろ。

負けるもんか。

このCMに刻まれた一言ひとことを胸に刻みつつ、今は閉ざされているように見える境界線を超えていく人材に声援を送りつつ、iDEALという企業の存在意義を日々自問自答しながら進んで行きたいと思います。

今後ともiDEALへのお力添えを頂けますよう心からお願い申し上げます。

M. D. 竹内 昌志